フリータからコツコツ貯金！２５年かけて１億円貯金しちゃった波佐本麻里さん

波佐本麻里さん

島根出身。実家は祖父の代から続く、し尿処理の会社を営んでいた。母親が贅沢を嫌い徹底的に質素な生活を好む節約家で、非常に厳しく躾を受けた。業種柄、同級生から「バキュームカーが通ると、お前の家の車」などと言われてひどく嫌な思いをした麻里さんは「閉塞感の大きい田舎で生きたくないし、家業を継ぎたくない！」そんな思いはどんどん強まる

大学卒業後、両親からは「島根に戻り家業を手伝うか、幼稚園の先生や看護師になってほしい」と言われたが、それを完全に無視。両親に逆らって両親とは一切連絡を取らず一人で生きていくことを決め・・・実家とは絶縁状態となっていく！同時に、今後一切、どんなにお金に困っても両親からは絶対に援助を受けないと腹をくくり、以降、とにかくお金を使わないで貯金をすることを決める。

お金を使わなくても楽しく幸せなことを見つけ貯金はどんどん貯まっていった。

はじめの仕事は、化粧品会社、２年半で辞めたが、その間家賃がもったいないから寮に入った。そのため、２００万円すぐに貯まった。次がコールセンターのアルバイト。はじめはパートだったため、いつクビになるかもしれず不安定だったが、８年経つと正社員に昇格し、次第に収入も増えていった。しかし、収入が良くなってからも(手取りで500万円超)、節約生活は変わらず。今までと同じように毎月10万円程度で暮らした。

１０万円節約生活の内訳

シェア家賃：20000円

光熱費シェア：3000円位

食費：１日1000円×30日で30000円

（後の残りが小遣い）

継続こそ力なりで貯金が継続、お金を使わなくても楽しく幸せな事を見つけられ、ストレス解消にお金使わない、コーヒーの300円がもったいないタイプだった。収入と生活費の差額は全部貯金。家賃を安くするためにシェアハウス暮らしを選び、車を持たない、流行に流されない、人と比較しないなど、独自の生活スタイルで低燃費生活を行った。「月に２回位飲みに行く。年２回位友達と旅行して、みたいな感じです。コールセンターの仕事って外に出ないのでお金使わない、１日1000円使わない日もありました。給料の額と自分自身は違うし、高い化粧品やブランド品買って何が満足なんかな？」と麻里さん話す

そんな中・・・実家のし尿処理業が急成長へ　両親は離婚し父親は愛人と新たな家庭を作っていたことを知る。

両親と長らく連絡を取っていなかった麻里さん。その間に、実家は二つ目の浄化槽工事の会社が軌道に乗り、水洗トイレの大普及により急成長を遂げ、島根県のトップ企業に成長していた。また、資産家になった父は愛人を作り、母と離婚していたうえにすでに再婚して新たな家庭を持っていた。父親の再婚相手とも交流を持つようになったが、実家の敷居は高いので、年に一度程度価格の安い東南アジア旅行へ行く関係になった。しかし、数年後その義母が亡くなり、１人暮らしとなった父の実家へは盆暮れに帰省するようになった。そして仕事関係で海外旅行へ行く際は同行したり良い関係となった。ある時、仕事関係での海外旅行に同行した、その旅行で父親は突然倒れ帰らぬ人になってしまう。後から知ったが、父親は旅に出る時にすでに軽い肺炎だったらしく旅先でこじらせてしまい、帰国後、緊急入院をしたが、糖尿病のせいで薬が効かず亡くなってしまった。

突然の父の死で遺産相続が麻里さんへ　税金の関係で自分の貯金額を見てみると、なんと知らぬ間に１億２０００万円も貯まっていた・・・麻里さんは億女に！

突然の死で泣いている間もなく、親戚間で父の遺産はどうなるのかという話になった。父の遺産はものすごく、その額ざっと3億円あった。巨額過ぎる父の遺産３億円。その相続税と贈与税を支払うことになった麻里さんは、複数の銀行に分けて貯金していたため、その総額を自分でも把握していなかったのだが、節約生活をコツコツと続けて25年、貯金額は知らぬ間に１億２０００万円にもなっていた。「こんなに貯まってたんだ」と自分でも驚いた麻里さんだったが、そのせいであらぬ疑いをかけられてしまう。「こんなに一人で貯金できるはずがない」「父親からお金をもらっていたんだろう」。　親戚から疑われ、遺産について相談をした会計士からも疑われた。

疑いを晴らすためにはどうすればいいのか？考えた結果、自分の節約人生を綴った本を出すことにした。

コツコツと貯めたお金を父の援助によるものだと疑われてくやしくなった麻里さんは、その疑いを晴らすべく、自分の節約人生を綴った本を書くことにした。１億円貯めたことを、本当は人には言いふらすようなことはしたくなかったのだが、おかしな汚名を被せられたままなのは我慢ならない。本を書き、出版社に売り込みをかけた結果、自らの実体験をまとめた「フリーターからでも１億円貯められる」を出版した。